施工 12分
変圧器二次側導体と電圧降下
変圧器二次側は、盤のブレーカが見えることで設計判断を誤りやすい部分です。本当に見るべきなのは、変圧器から最初の過電流保護装置までの距離、二次側電流の大きさ、そしてその電圧降下でモータ、VFD、溶接機、空調機器、コンセント負荷がどれだけ弱くなるかです。
米国案件では NEC 240.21(C) の二次側導体ルール、NEC 450.3 の変圧器保護、NEC 310.16 の許容電流、さらに NEC 215.2(A)(1) と 210.19(A)(1) の 3% / 5% 目標を確認します。IEC 系では IEC 60364-5-52 と表 G.52.1 が導体選定と定常時の電圧降下確認の基準になります。 NEC IEC
“When a transformer secondary run is long, code legality is only step one. The equipment still needs healthy voltage at the far end.”
— Hommer Zhao, Technical Director
変圧器二次側を個別に確認すべき理由
- 変圧器が受電設備の近くにあっても分電盤から遠いことがあり、二次側導体が系統全体で最も弱い電圧点になりやすいです。
- 降圧後は電流が大きくなります。たとえば 45 kVA、208Y/120V 変圧器の二次側電流は 480V 一次側よりかなり大きくなります。
- 二次側導体ルールは最初の過電流保護装置の位置とセットで成立します。法的に許されるタップでも、最小許容電流だけで選ぶと性能は弱くなります。
- DIY ではまずブレーカが落ちず、照明が暗い、モータが重い、ミニスプリットやコンプレッサが苦しそうという症状で気づきます。
図面に残しておきたい規格チェックポイント
- NEC 240.21(C): 変圧器二次側導体は、長さ、保護、最初の過電流保護装置への終端など特定条件を満たす場合のみ許容されます。
- NEC 450.3: 一次側・二次側の過電流保護は、変圧器の種類と設置条件に応じて調整が必要です。
- NEC 310.16: まず許容電流が成立していることが前提で、その後に電圧降下を評価します。
- NEC 215.2(A)(1) と 210.19(A)(1) の情報メモ: 一般的な設計目標は支回路 3%、フィーダと支回路合計 5% です。
- IEC 60364-5-52 / 表 G.52.1: 定常時の目安は照明 3%、その他負荷 5% で、グルーピングや敷設条件補正も必要です。
再計算できる数値例
25 kVA、480-240V 単相変圧器、二次側 104A、盤まで 60 ft
銅 1 AWG で約 3.0V、240V に対して約 1.25% です。2/0 アルミでは約 4.8V、約 2.0% になります。どちらも成立する可能性はありますが、小型モータやコンセント負荷には銅の方が余裕があります。
45 kVA、480-208Y/120V 変圧器、二次側 125A、盤まで 110 ft
1/0 銅では線間で約 6.0V、208V に対して約 2.9% です。3/0 銅にすると約 3.8V、約 1.8% まで下がり、VFD や空調制御にはより健全です。
75 kVA、480-240V 単相変圧器、二次側 312A、MCC まで 180 ft
4/0 アルミでは約 8.9V、240V に対して約 3.7% です。250 kcmil アルミでは約 6.0V、約 2.5% となり、モータ性能の違いが現場ではっきり出ます。
二次側導体を決める前のチェック
- まず変圧器 kVA と二次電圧から全負荷電流を計算する。
- 距離は変圧器二次端子から最初の過電流保護装置または盤主幹までの片道長さで測る。
- NEC 240.21(C) または現地 / IEC 設計ルールに適合する構成か確認する。
- 二次側負荷がモータ、空調、溶接機、充電器、電子制御を含むなら、抵抗負荷より厳しく見る。
- 最後は計算機で複数の導体案を比較し、最小許容電流だけで終わらせない。
ケーブル手配前に二次側を確認する
変圧器二次電圧、負荷電流、導体サイズ、片道距離を入力して、配線前に二次側案を比較してください。
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